1976年にアメリカ・フィラデルフィアのホテルで在郷軍人会総会が開かれ、その参加者の間で原因不明の肺炎が集団発生しました。後にこの時の「the Legion(アメリカ在郷軍人会)」からとり、「レジオネラ症」という病名がつきました。 レジオネラ症は他の細菌性肺炎との区別はつきにくく、早期治療を行わなかった場合の致死率は非常に高く、高齢者や慢性呼吸器疾患、糖尿病を患っている方、あるいは乳幼児など抵抗力の弱い人では感染しやすくなります。
レジオネラ菌は、土壌や河川など自然環境に広く生息しています。一般に20〜50゜Cで繁殖し、36゜C前後が最も生育に適しています。菌の形態は、0.3〜0.9×20μmのグラム陰性桿菌で細長い形をしています。また、生存・繁殖するために他の細菌や藻類などから必要な栄養分を吸収したり、アメーバなどの原生動物に寄生して増殖します。
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